澤本指圧鍼灸院のブログ

高知県長岡郡本山町にある澤本指圧鍼灸院のブログです。

実名インターネット時代とホット・リーディング(再掲)

※この記事は、Tumblrで私が書いていた澤本洋介のblog(2012/4/17)の記事に加筆修正し転載したものです。こんにちは。

今日は実名インターネット時代とホット・リーディングについて書いてみます。
ホット・リーディングとは、昔から占い師などが用いる会話法の1つです。

簡単に言えば、密かに相手の情報を事前に調べておき、言い当てたかのように話すことで、相手の信頼を得る方法です。

 

ホット・リーディングと共に使われる手法にコールド・リーディングというものもあります。
こちらは、誰にでもあてはまる質問などの反応から相手の情報をさぐり、言い当てたかのよう 話すことで、相手の信頼を得る方法です。 
この手法はスピリチュアル業界だけでなく、世間の様々な所で使われているだろうと思います。 

お笑いコンビ「おぎやはぎ」さんのラジオ番組でのトークに分かりやすい例があったので引用します。

おぎやはぎ・矢作「木村藤子の霊視に対する疑問」

矢作「そうだね。たとえば杉本彩さんが、『相談があるんですよね?』っていわれると、その相談内容を話し始めるワケ」

小木「うん」

矢作「すると、『もう止めて。そんなに喋らないで。言いますから』って言うの。あんまり情報を与えないで、って言うの」

小木「うん(笑)」

矢作「そしたら、しばらくまた見てて、杉本さんの内面にある性格を言い出すワケ」

小木「うん」

矢作「『あなたは、強そうなイメージがある。強うそうな感じで振る舞ってますけど、結構、寂しがり屋ですよね』って(笑)」

小木「出た!それ(笑)」

矢作「そのフレーズ聞いたときに、俺も食いついちゃうじゃない?(笑)『おう、なるほど。それを言う?』って」

小木「今の時代に、そんなことやってんだね(笑)」

矢作「その人を悪くは言いたくないけどね。本当に見えてるのかもわからないけど。…杉本彩さんってちゃんとした女性でしょ?しっかりした女性だけど、女性ってのは占いが好きなんだなぁって思ったのは、凄い信用するんだよね。『はい!はい!』って」

小木「えぇ~?」

矢作「それで、『実は心配性ですよね。ツッパって生きてますが、すごく心配性ですよね』って(笑)」

小木「まぁまぁ(笑)」

矢作「俺の心の声では、『たいていそうだろ、人ってのは』って思って聞いてるんだけど、杉本さんは『凄い』って聞いてるワケ」

小木「うん(笑)」

矢作「その後なんだよ。俺が気になるのは。『もう一回透視します』って言って、また10秒くらい見てるワケ。杉本さんを。『なにかしらね…凄い動物が見えるのよね。動物があなたの周りに凄いいるのよね』って言うの」

小木「うん」

矢作「そうすると、杉本さんが『はいはいはい…私、色んな動物、特に猫の里親になってるんです』って言うの。それって、凄い有名な話でしょ?」

小木「そうだね」

矢作「テレビでも出てるし、それこそ、wikipediaで調べれば分かることだよ。それをさ、言ったときに俺、驚いちゃって(笑)」

小木「へっへっへ(笑)たしかにね」

引用ここまで。

矢作さんは「本当に見えてるのかもわからないけど。」とおっしゃっています。
私も木村藤子氏の「霊視」について、その真偽はわかりません。ここでは、それが仮にリーディング手法であったとしたならば、典型的なものであるため、説明のために引用しています。

「実は心配性ですよね。ツッパって生きてますが、すごく心配性ですよね」
「あなたは、強そうなイメージがある。強うそうな感じで振る舞ってますけど、結構、寂しがり屋ですよね」

このように、多くの人に当てはまる質問から反応を見る方法は、コールド・リーディングの典型です。 
例え外れても、いくらでも次に繋ぎようのある質問を使うことが多いです。 

「凄い動物が見えるのよね。動物があなたの周りに凄いいるのよね」

このセリフは、それが仮にWikipediaなどから事前に入手した情報を言い当てたかのよう見せているのだとしたら、それはホット・リーディングの手法です。

コールド・リーディングについては、古くからある話術の1つとして、社会的に容認されている部分もあるのか(私は良い方法とは思いませんが)、それを解説したセールスマン向けのビジネス書なども多く出版されています。

例えば、一部のマッサージ業界でもそれは応用されています。
マッサージ学校では肩こりを訴える方への必須確認事項として「頭痛や吐き気は無いか?」を施術前に聞くように教わります。
私がマッサージ学校を卒業後に勤め始めたマッサージ院では、その質問は施術前ではなく、身体に触れてから行うようにと、指導を受けました。
施術前の聞けば単なる質問ですが、肩を一度触った後に聞くことで、もしその方に頭痛があれば、「触っただけで分かるなんてスゴい!」と思っていただけるかもしれないとのことでした。
何だか嫌だなあと思いながらもマニュアルとしてそうしていましたが、これも一種のコールド・リーディングと言えます。
澤本指圧鍼灸院では、確認漏れが起きないように、確認したい事柄は施術前にまとめてお聞きするようにしています。

コールド・リーディングは今でも様々な所で使われているだろうと思いますが、私が実名インターネット時代に特に注意が必要と考えているのは、ホット・リーディングの広がりです。

引用した例は杉本彩さんという有名人のケースでしたが、 実名インターネット時代では、一般人へのホット・リーディングが以前に比べ遥かに容易になっていると考えられます。
Facebookやtwitterなどソーシャルメディアの流行により、ネット上には一般個人の情報が大量に蓄積されつづけています。
例えインターネットを使っていない人だとしても、職場や家族や友人などから、窺い知ることのできる情報は日々増え続けています。

兄弟の有無。ペットの有無。過去の怪我や病気。おおよその出身地など。
ホット・リーディングはコールド・リーディングへの布石として使われますので、どんな些細なことであっても有用な情報ととなります。
例えば、友人関係からおおよその出身地を割り出して、そこが海岸の近くであったとしたならば、「あなたからは海のイメージを強く感じます」くらいのことは簡単に言えます。
実家がわかれば、Google Mapを一目見るだけで、「ご実家の西のほうに、小さな神社がありませんか?」など、誰にでも言えます。 

コールド・リーディングは話術の1つと言えなくもありませんが(私は良い方法とは思いませんが)、ホット・リーディングについては完全に意図的なもので、フェアな会話とは言えないと私は考えます。

震災があり、原発事故があり、何を信じたら良いのかわからない不安な時代が来たと感じている方も多くおられるだろうと思います。

そんな時代には、その不安につけ込もうと考える人も多くいるでしょう。
おそらくは、そういった人達の中で、ソーシャルメディアを利用したホット・リーディングは広がりつつあるように私は感じています。 

4月は、初対面の出会いが多い季節でもあります。
学校でも仕事でもプライベートでも、代替医療に接した時でも、

「この人、私をわかってる」

と思わせるような方が現れた場合に、ホット・リーディングの可能性を疑うことは、身を守るために重要なことのように思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。